受け口(反対咬合)はマウスピース矯正で治療できる?かかる期間や費用を解説
受け口(反対咬合)を抱えている方のなかには「治さないといけないものなのか」「治療にはどのような選択肢があるのか」といったさまざまな疑問を持っている方も多いでしょう。
当記事の前半では、反対咬合の概要やリスク、原因について解説します。後半では、反対咬合を治療するさまざまな方法、および治療を行う上でかかる期間や費用について解説します。
反対咬合についてくわしく知りたい方や、反対咬合を治療したいとお考えの方はぜひお読みください。
受け口(反対咬合)はマウスピース矯正で治せる場合がある
受け口(反対咬合)は、場合によってはマウスピース矯正で治せるケースがあります。マウスピース矯正で治せる可能性が高いのは、歯並びの問題によって反対咬合になっている場合です。
なお、重度の受け口であったり骨格に問題があったりする場合は治療できない可能性もあります。自身がマウスピース矯正によって治療可能であるかどうか知りたい方は、一度歯科医院で相談してみることをおすすめします。
そもそも受け口(反対咬合)とは?
歯を噛んだ状態にした際、通常は上の歯列のほうが下の歯列よりも前に出ます。逆に上の歯よりも下の歯のほうが前に出てしまう状態のことを、受け口(反対咬合)と呼びます。
受け口(反対咬合)のリスク
受け口(反対咬合)を治療せずに放置していると、以下のようなリスクを引き起こす可能性があります。
・審美性(見た目の美しさ)に悪影響をおよぼす
・噛み合わせが悪いことで、胃腸に負担がかかる
・言葉の発音が聞き取りにくくなる
反対咬合は他人から見て一目でわかる場合がほとんどのため、見た目を気にされている方は多いでしょう。反対咬合であることで口元の審美性が低下し、外見に自信をなくしてしまう可能性があります。
また、噛み合わせが悪いため上手く食べ物を噛めず、咀嚼が十分ではないまま食事を飲み込んでしまうリスクも上昇します。食べ物をあまり咀嚼せずに飲み込むことで、胃腸に負担をかけ、健康に悪影響を与える可能性も出てくるでしょう。
ほかにも、受け口であることで言葉の発音が不明瞭となり、聞き取りにくくなる場合もあります。
受け口(反対咬合)の4つの原因
受け口(反対咬合)の原因は、主に以下のようなものが挙げられます。
- 骨格の遺伝
- 歯並びの遺伝
- あごの発育
- 悪習癖
それぞれについてくわしく解説していきます。
①骨格の遺伝
受け口(反対咬合)の原因1つ目は、骨格の遺伝です。先天的な問題であり、親から受け継いだ骨格の遺伝が原因となっているケースが該当します。
②歯並びの遺伝
受け口(反対咬合)の原因2つ目は、歯並びの遺伝です。親の遺伝によって生まれつき歯並びが悪いことが原因で、反対咬合になっているケースが該当します。
③あごの発育
受け口(反対咬合)の原因3つ目は、あごの発育です。上下のあごの発育バランスに乱れがあったことがきっかけで、後天的に反対咬合になったケースです。具体的には、下のあごが上のあごよりも成長してしまったり、上のあごがあまり成長しなかったりすることが原因といえます。
④悪習癖
受け口(反対咬合)の原因4つ目は、悪習癖です。悪習癖とは、習慣になってしまっている悪い癖のことを指します。悪習癖が口周りにあると、反対咬合になりやすくなります。
反対咬合になりやすくなる習癖のひとつが、口呼吸です。口呼吸が習慣化すると、舌の位置が安定しなくなり、下の前歯を押し出してしまうことにつながります。日常的に下の歯列が押し出されることで、反対咬合になる可能性が上昇します。
また、下のあごを前に突き出す癖がある方も注意が必要です。下のあごを突き出した形に筋肉が順応してしまうと、反対咬合になりやすくなるためです。
受け口(反対咬合)の治療方法
受け口(反対咬合)は、主に歯列矯正または外科的な手術で治療を行うのが一般的です。
歯並びに問題がある場合は、基本的に歯列矯正で治療する形となります。なお、骨格に問題がある場合など、歯列を整えるだけでは改善が見込めないケースの場合は、外科的な手術を行うこともあります。
子どもの受け口(反対咬合)の治療方法
骨格ではなく歯並びが原因の場合、固定式もしくは取り外し式の矯正装置を用いて歯並びを整えます。
反対咬合の原因が骨格にある場合は、上のあごを前方に成長するよう誘導したり、下のあごの成長を抑えたりする治療を行います。
大人の受け口(反対咬合)の治療方法
骨格が成長しきった大人の場合は、上の前歯を前方に出し、下の前歯を後方に下げる形で矯正治療を行います。具体的には、以下のような矯正方法を用います。
- マウスピース矯正
- ワイヤー矯正
- 裏側矯正
歯列矯正だけでは改善できない場合や骨格を治す必要がある場合は、外科的な治療が必要となるケースもあります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、マウスピースを用いて歯並びを整える治療方法です。マウスピース矯正で治療可能なのは、軽度の受け口の場合です。症状が重い場合は、マウスピース矯正では治療できない可能性もあります。
マウスピース矯正にかかる費用は、およそ90〜110万円です。また、治療には1〜3年程度の期間がかかります。
マウスピース矯正のメリットは、装置を自由に取り外して食事や歯磨きを行える点です。なお装置が着脱可能という点は、自己管理が欠かせないというデメリットにもなりえます。管理をしっかりと行わないと、マウスピースをなくしたり、装着を怠って治療期間が長引いたりするリスクにもつながります。
ワイヤー矯正
続いて解説する歯列矯正は、ワイヤー矯正です。ワイヤー矯正とは、歯にワイヤーでできた矯正装置を取り付けて治療を行う矯正方法のことを指します。
ワイヤー矯正にかかる費用は、およそ70〜105万円です。また、治療には2〜3年程度の期間がかかります。
ワイヤー矯正は、対応症例が広いというメリットを持っています。一方で表側矯正の場合、装置が目立ちやすいという点がデメリットです。なお、目立ちにくい色のワイヤーの選択で、目立ちやすさの軽減も可能です。
裏側矯正
続いて解説する歯列矯正は、裏側矯正です。裏側矯正とは、歯の裏側にワイヤーでできた矯正装置を装着して治療する矯正方法のことを指します。
矯正装置は外から見えない位置に取り付けることになるので、周囲から見た際装置がほとんど見えないという点がメリットです。デメリットとしては、ほかの矯正方法よりも費用が高くなりやすく、治療期間も長くなりやすいという点が挙げられます。
裏側矯正にかかる費用は、およそ100万〜150万円です。また、治療には2〜3年程度の期間がかかります。
まとめ
反対咬合の症状によっては、マウスピース矯正でも治療可能なケースがあります。なお、重度の受け口であったり骨格に問題があったりする場合は治療できない場合もあります。
歯並びの悪さが重度の方は、ワイヤー矯正(表側)で治療を行うのがおすすめです。ワイヤー矯正は対応症例が広いため、マウスピース矯正での治療が難しい歯並びであっても治療できる可能性が高まるでしょう。
反対咬合を歯列矯正によって治療したいと考えている方は、吉祥寺セントラルクリニックへお越しください。専門治療の歯科医や歯科技工士などの専門スタッフがチームを組み、安全性にこだわった治療を行っています。
通常のワイヤー矯正だけでなく、装置が目立ちにくいホワイトワイヤー矯正も行っているため「唇のほうに装置を取り付ける表側矯正では見た目に不安がある」という方でも安心です。
反対咬合にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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