マウスピース矯正の治療にかかる期間は?短くする方法や期間が短い治療法を紹介
マウスピース矯正を検討中の方の多くが、治療開始から完了までにかかる期間を気にされているのではないでしょうか。結論として、マウスピース矯正の期間は3年以上であり、症例によってはさらに長期の治療が必要な場合もあります。この記事では、マウスピース矯正の期間を短くするためのポイントや、マウスピース矯正よりも期間が短い歯列矯正の方法を紹介します。
マウスピース矯正の期間は3年以上!
結論として、マウスピース矯正にかかる期間は3年以上です。マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べると弱い力で歯を動かすため、治療完了までにかかる期間が長くなります。また、破損や変色を防止するために、食事中や自分自身でマウスピースを取り外さなければなりません。その際に外したまま付け忘れたりすると、治療期間がさらに延びたり、歯並びの仕上がりが悪くなったりすることも欠点です。
マウスピース矯正の期間を短くする3つのポイント
マウスピース矯正の期間をできる限り短くするためには、以下の3つのポイントを守りましょう。
<マウスピース矯正の期間を短くする3つのポイント>
- 矯正装置を付け忘れないように注意する
- リテーナー(保定装置)を装着する
- 担当医の指示に従う
それぞれをわかりやすく解説します。
①矯正装置を付け忘れないように注意する
マウスピースは自分自身で取り外しができますが、取り外したまま付け忘れてしまうと歯列矯正が進みません。1日に必要な装着時間の目安は20時間以上です。つまり、付け忘れたまま眠ってしまうと、必要な装着時間を守れなくなる可能性が高まります。
マウスピースの取り外しが必要なタイミングは、食事中と歯みがきの際の2回です。マウスピースを付けたまま食事をすると破損・変色の恐れがあり、歯みがきの際は歯みがき粉に含まれる研磨剤がマウスピースを傷付けてしまいます。取り外したあとに付け忘れないように自己管理を徹底しなければなりません。
②リテーナー(保定装置)を装着する
リテーナー(保定装置)とは、後戻りを防ぐために使用する装置です。マウスピース矯正の終了後にリテーナーを使わずに放置していると、歯が元の位置に戻ってしまう場合があるため、一定期間はリテーナーを使って歯並びを固定する必要があります。矯正に使っていたマウスピースをそのままリテーナーとして使用できるため、理想どおりの歯並びに整った後も油断せずに治療を継続しましょう。
③担当医の指示に従う
上記2点のほかにも、症例に応じて担当医からの指示が出ることがあります。たとえば1日1回を目安にマウスピースのお手入れをしなければ、マウスピース自体が劣化したり、虫歯・歯周病のリスクを高めたりする可能性があるため注意しましょう。マウスピース矯正は自分で取り外せる自由度の高い治療法であるだけに、担当医からの指示・指導を守らなければなりません。
マウスピース矯正の期間が長くなるケースもある
以下のケースでは、マウスピース矯正の期間がより長くなります。
<マウスピース矯正の期間が長くなるケース>
- 抜歯をおこなうケース
- 歯が重なり合っているケース
それぞれのケースでなぜ時間がかかるのか解説しましょう。
抜歯をおこなうケース
歯列矯正の矯正力は弱く、理想的な歯並びを実現させるために抜歯が必要な場合があります。この場合、抜歯はマウスピース矯正の開始前におこなわなければなりません。抜歯には時間がかかるため、治療期間がさらにプラスされてしまいます。
抜歯の治療自体にかかる時間は30分前後ですが、消毒もあわせると最低でも3回の通院が必要です。抜歯とあわせて縫合治療が必要な場合、抜糸までに1週間程度の時間をかけなければならず、抜糸が完了するまでに約1ヶ月が必要になるでしょう。また、来院者が多い大学病院で治療を受けると、さらに長い治療期間が必要です。
歯が重なり合っているケース
歯が重なり合っている状態のことを叢生(そうせい)といいます。先述したとおり、マウスピース矯正で歯を動かせる範囲はあまり広くありません。叢生の患者様の場合、マウスピース矯正の前に抜歯が必要となるケースが多く、マウスピース矯正にかかる期間がさらに延びてしまいます。
マウスピース矯正より期間が短い矯正方法
マウスピース矯正にかかる期間の長さを知り、より短い矯正方法がないか模索したくなった方もいるはずです。マウスピース矯正よりも短期間で治療が完了する矯正方法は3つあります。
<マウスピース矯正より期間が短い矯正方法>
- 部分矯正
- ワイヤー矯正
- インプラント矯正
それぞれどのような治療方法なのかをわかりやすく解説しましょう。
部分矯正
1本または数本の歯だけを移動させる矯正方法が部分矯正です。移動させる歯の数が少ないため治療期間が短く、目安として約3ヶ月~半年程度で治療が完了します。「前歯だけの矯正で構わない」「ごく一部の隙間を埋めたい」など、ピンポイントの治療を希望する方は部分矯正を利用するとよいでしょう。
ただし、部分矯正が適さないケースもあります。歯並びのデコボコの度合いが大きい場合や、骨格的な問題がある場合、噛み合わせを改善したい場合などは全体矯正が必要です。このあと紹介する「ワイヤー矯正」あるいは「インプラント矯正」を選ぶと、マウスピース矯正よりも短期間で治療が完了する可能性が高くなります。
ワイヤー矯正
歯の表側にブラケットと呼ばれる矯正装置を取り付け、ワイヤーの弾力を利用して歯を動かす矯正方法です。矯正力がマウスピース矯正よりも強いため、目安として2年~3年で治療が完了します。また、ほとんどの不正咬合に対応できる万能性もワイヤー矯正の魅力です。
ワイヤー矯正の欠点は見栄えの悪さですが、目立ちにくい治療も選べます。金属不使用の矯正装置を選べ、さらにホワイトやピーチゴールドのワイヤーを使うことも可能です。
ただし、自分で取り外せないためにお手入れが難しく、虫歯や歯周病の原因になりやすいなどのデメリットもあります。
インプラント矯正
歯科矯正用のアンカースクリューを使い、顎の骨にミニインプラントを埋め込んで、ワイヤーを固定するための装置として利用する矯正方法です。一般的な矯正治療にインプラント治療を加えるため、費用が高額になる点はデメリットですが、治療期間を大幅に短縮できる可能性があります。
また、ワイヤーだけでは動きにくい歯も効率的に移動させられるため、歯並びが悪くても抜歯をおこなわずに済む可能性が高い点もメリットです。歯列矯正としては比較的珍しい治療法となるため、インプラントと歯列矯正両方の実績に長けた歯科医院で治療を受けることをおすすめします。
まとめ
マウスピース矯正にかかる期間は目安として約3年です。また、抜歯をともなう場合や、医師の指示を守れなかった場合などはさらに治療期間が延びる可能性もあります。治療期間を短縮したい場合は、部分矯正やワイヤー矯正、インプラント矯正による治療を検討しましょう。
吉祥寺セントラルクリニックでは、各種専門治療の歯科医と歯科技工士などの専門スタッフが連携し、チーム医療を提供しています。小児矯正からインプラント矯正まで実績が豊富であり、さまざまな症例に対応可能です。短期間で完了する治療法も模索できるため、矯正治療をお考えの方はぜひ当院にご相談くださいませ。
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