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歯列矯正に痛い？眠れないほどの痛みはいつまで？すぐできる対処法も紹介します

歯を動かす歯列矯正は、骨のなかを移動させるのでまったく痛みを感じずに終われることは珍しいでしょう。痛みに弱い方や敏感な方は「どれくらい痛いの？」「眠れないって本当？」と気になるのではないでしょうか。

しかし、矯正中の痛みは適切な処置で緩和でき、すぐにできる対処法もたくさんあります。

今回は、歯列矯正の痛みについて解説します。痛みの程度や自宅でできる対処法などもあわせて解説するので、歯列矯正中の痛みでお困りの方、これから歯列矯正がはじまる方は、ぜひ参考にしてください。

矯正中に感じる痛みは3種類

矯正治療を開始する前に、痛みを心配する方が多いでしょう。矯正中に痛みを感じるときは大きく分けて3パターンで、避けられない痛みがともなうこともあります。しかし、対処後すぐに痛みが軽減されるものもあり、耐えられないような強烈な痛みが続くわけではないため、過度な心配はいらないでしょう。

ここでは、矯正中に感じる痛みの種類について解説します。

①歯が動く痛み

矯正中に感じる痛みで一番多いのは、歯を積極的に動かしている際の痛みでしょう。痛みの感じ方は人それぞれですが「歯が浮いたような痛み」「うずくような痛み」などと表現されます。

とくにワイヤー矯正でワイヤーを調整したあとの数日間は、歯の周辺組織が吸収と再生を繰り返しているので痛みを感じやすくなります。どうしても我慢できないような痛みが続く場合は、医師に相談するか患部を冷やすなどして様子を見るようにしましょう。

②装置が当たる痛み

矯正中は装置が口のなかに入っている時間が長いため、装置が頬の粘膜や歯茎に当たり痛みを感じることもあります。とくに、ワイヤー矯正によく見られ、奥歯のワイヤー処理が甘いと違和感や痛みを覚えやすくなります。調整を行ったあとは、舌や頬を動かしてワイヤーが当たっていないか入念に確認するようにしましょう。少しでも気になるようであれば、遠慮なく処理をしてもらうことが大切です。

③咀嚼する際の痛み

矯正治療中は歯が骨のなかで安定している期間が短いため、硬いものを食べる際に痛みを感じることがあります。また、調整から数日間は痛みを感じやすく、食事中に歯が触れるだけで痛むこともあるでしょう。痛みがでている期間はよく噛む必要がある食べ物は避け、うどんやスクランブルエッグなどの柔らかいものを中心に摂取するようにしましょう。

矯正中に感じる痛みはいつまで？

矯正中の痛みは、はじめて装置を付けたあとは1週間ほど痛みが続くことがあります。矯正装置によっても異なりますが、2回目の調整以降は調整後から2～3日間をピークに徐々に治まるでしょう。

歯が動いている痛みは数日で治まることが多いですが、痛みが引かない場合は他の問題が発生している可能性が考えられます。その場合は、医院へ連絡して状態を確認してもらうようにしましょう。

矯正中の痛みを和らげる方法

矯正中に痛みや違和感を覚えると、医院で診てもらうか、このまま様子を見るか迷うことがありますよね。医院まで少し距離がある場合や、休診日に痛みがでた場合、自宅で対処したいと感じることもあるでしょう。

痛みがでている原因によっては、早めに医院で確認してもらうほうがよいものもありますが、自宅で簡単に対処できるものもあります。ここでは、矯正中に痛みがでた場合の対処法や、痛みを和らげる方法を解説します。

①冷やす

歯が動いていることによる痛みには、患部を冷やすことで痛みが和らぎます。保冷剤や氷などをガーゼのような薄い布で包み、冷やして様子を見ましょう。お風呂上りや寝る前など、身体が温まっているときに痛みがでやすいので、痛みで寝られないときなどに有効な方法です。ただし、冷やすことにより矯正力が弱まるケースもあるので、痛みを事前に回避するために冷やし続けるなどの行為は避けるようにしましょう。

②鎮痛剤を飲む

歯が動いているときは、歯の周りの骨が吸収と再生を繰り返しているため炎症を起こしている状態です。どうしても耐えられないほどの痛みが続くときは、鎮痛剤を服用しましょう。しかし、市販の痛み止めを服用してしまうと、歯の動きを鈍らせてしまう可能性があります。鎮痛剤は最終手段とし、服用を希望する際は医師に確認するようにしましょう。

③柔らかいものを食べる

歯に痛みがでているときは、歯が少し触れるだけでも痛みを感じることが多いです。前歯に力が入らず噛み切れないこともあるでしょう。調整後は、少ない力で噛める蒸しパンやこんにゃく、おかゆなどを食べるようにしましょう。

ただし、偏ったものばかりを食べていると栄養バランスが崩れ、歯が効率よく動かなくなってしまう可能性があります。食事メニューを工夫して、栄養も摂るように心がけましょう。

④矯正用ワックスを利用する

ワイヤーやブラケットが頬や舌に当たって痛い場合は、矯正用ワックスで保護しましょう。ワイヤーが刺さっているなどの痛みはそのまま様子を見ても軽快をしないことが多く、当たり続けていると口内炎になったり痛みが増したりしてしまいます。

矯正用ワックスは、軽くまるめて痛みがでている箇所のワイヤーやブラケットにそっと押し付けるようにして使用します。食事や歯磨きで外れてしまうので、痛みがでている期間は再度ワックスを使用するようにしましょう。

⑤いったん装置を外す

マウスピース矯正のような取り外せる装置で矯正治療をしている場合は、いったん装置を外して様子を見てみましょう。ただし、長時間外していると矯正力がかからないので、痛みが落ち着いたら再度装着するか、医院へ連絡して指示を仰ぐようにしましょう。

また、マウスピース矯正では装着時間が短いと、新しいマウスピースへ適用できる歯並びになっていないこともあります。その場合は、数日間一つ前のマウスピースを使用し、再度新しいマウスピースを装着してみましょう。

⑥マウスピースをやすりで削る

マウスピース矯正では、マウスピースを作成する際の研磨不足で尖っていたりザラザラしていたりすることがあります。歯茎や頬の粘膜は薄いため傷付きやすいため、使い続けていると出血してしまうこともあるでしょう。紙やすりで気になる部分を軽く磨くと丸みを帯びるため、痛みの軽減につながります。ただし、自宅で処理する場合は削りすぎに注意しましょう。