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顎関節症とは|主な5つの原因と治療法も解説します

口を大きく開け閉めしたとき顎に痛みを感じる場合は、顎関節症を患っているかもしれません。顎関節症が重症化すると、口を開けなくなったり、めまいや頭痛といった症状が出たりする可能性があるため要注意です。この記事では、顎関節症の主な原因を5つご紹介し、有効な治療法について解説していきます。

顎関節症とは?

顎関節症とは、口を開いたときに痛みを感じたり、口を開閉する際にカクカクと音がしたりなど、顎の関節に何らかの異常が生じている状態を指す言葉です。重症化すると口を開くのが困難になるほか、頭痛や肩こり、めまい、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあり、決して軽視できません。以下のような自覚症状がある場合、顎関節症を患っている可能性があります。

<顎関節症のチェックポイント>

  • 口を大きく開け閉めしたときに顎が痛む
  • 食事をしているときに顎がだるく感じることがある
  • 口を開閉するときに「カクカク」といった異音がする
  • 口を大きく開けられない
  • 顎が外れてしまうことがある

上記の症状のうち1つでも当てはまるものがある場合は、すでに顎関節症にかかっているかもしれません。顎関節症は改善と悪化を繰り返すことが特徴的であり、治ったと思っても再発するケースがあります。重症化を防ぐために、自覚症状を覚えたら速やかに歯科医院で検査・治療を受けましょう。

顎関節症の主な5つの原因

顎関節症の原因はさまざまですが、大きく以下の5つに分類できます。

<顎関節症の主な5つの原因>

  1. 歯ぎしりや食いしばりの癖
  2. ストレス
  3. 不良姿勢
  4. 噛み合わせ
  5. 顎への負担

これらの原因を絶つことで、顎関節症の発症や再発を防ぎやすくなります。それぞれの項目をくわしく解説するので、顎関節症にかかっている可能性が低い方も確認しておきましょう。

①歯ぎしりや食いしばりの癖

歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、顎関節症を発症するリスクが高いといわざるを得ません。歯ぎしり・食いしばりは歯と歯茎だけでなく、顎の筋肉と関節にも大きな負担をかけてしまいます。日常的に強い負荷がかかり続けた結果、耐え切れなくなって顎関節症を発症することがあるのです。

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行っている場合が多く、意識を変えるだけでは改善できない可能性があります。歯ぎしり・食いしばりの治療法は『歯ぎしりの治療法|ナイトガードが効果的?原因も解説します』でくわしく解説しているので、こちらの記事を参考にしながら最適な治療方法を見つけましょう。

②ストレス

ストレスは筋肉の緊張を招くため、顎関節症の大きな原因のひとつである「歯ぎしり・食いしばり」の悪癖を招いてしまいます。ストレスをなくすことは簡単ではありませんが、ストレス解消が顎関節症の原因を絶つことにもつながるため、ストレスフリーな生活を心がけましょう。

たとえば趣味や運動の時間を多くとったり、カラオケで大きな声を出したり、入浴や睡眠などのリラックスできる時間を延ばしたりといった対策が有効です。ストレスを減らして睡眠の質を高められれば、頬の筋肉に力が入りにくくなり、睡眠中の歯ぎしり・食いしばりを減らしやすくなります。

③不良姿勢

猫背などの不良姿勢を日常的にとっていると、顎関節症の発症リスクが高まります。姿勢がよい状態なら負担がかからない位置に下顎が収まるのですが、姿勢が悪いと下顎の収まりどころが悪くなり、顎関節にかかる負担が増えてしまうのです。

とくにパソコン作業をする人や、スマートフォンを長時間にわたって操作する人、テレビゲームに夢中になっている人などは、無意識に前傾姿勢をとってしまいがちです。できるだけ長く姿勢のよい状態をキープすることも、顎関節症の予防につながります。

④噛み合わせ

噛み合わせの悪さも顎関節症を発症させるきっかけになります。人間の歯は、何もしていないときは上下の歯の間にわずかな隙間が開いているのが普通の状態です。しかし噛み合わせが悪いと、上下の歯が常に密着してしまい、顎の筋肉や関節を疲労させてしまいます。

噛み合わせが悪くなる原因もさまざまで、上下の歯が重ならないよう意識するだけでは不十分かもしれません。まずは歯科医院で噛み合わせが悪化した原因を突き止めて、歯列矯正を含めた有効な解決策を見つけましょう。

⑤顎への負担

その他の原因で顎に負担がかかり、顎関節症を引き起こすこともあります。とくに楽器を演奏する人の場合、顎関節症の発症率が上がるため注意が必要です。たとえばバイオリンを演奏する際は顎で楽器を挟むため顎に強い負荷がかかりますし、口を大きく開く吹奏楽器も顎関節に負担をかけてしまいます。

また、スポーツをする機会が多い人も、自然と歯を食いしばることが多く、顎にかかる負担が強いため要注意です。マウスピースを装着するだけでも顎や歯にかかる負担を軽減させられるため、入念に対策して顎を守りましょう。

顎関節症の治療法は?

顎関節症の治療法として有効なのは以下の5つです。

<顎関節症の治療法>

  1. 関節の運動を行う
  2. マウスピースを装着する
  3. 微弱な電波で治療する
  4. 鎮痛剤を服用する
  5. 冷シップで冷やす

それぞれをわかりやすく解説していきます。

①関節の運動を行う

運動療法として有効なのが関節のストレッチです。少し痛みを感じる程度に関節を動かして、筋肉を引き伸ばしましょう。また、親指の腹を使って患部をやさしくマッサージする治療法も有効です。いずれも力加減が強すぎると逆効果になるため、歯科医師による指導を受けたうえで関節の運動を行いましょう。

②マウスピースを装着する

マウスピースを装着する治療法のことを「スプリント療法」といいます。マウスピースで上下の噛み合わせを改善でき、筋肉の緊張をほぐせるため、関節がスムーズに動きやすくなるのです。症状が重い場合は被せ物を使ったり、手術によって治療したりすることもあります。

③微弱な電波で治療する

筋肉の緊張をほぐすための手段として、低周波治療器を使用する方法も有効です。微弱な電波を数十分程度通電させることで顎の周りに刺激を与え、緊張を和らげます。この治療を定期的に行うことにより、顎にかかる負担を減らし、顎関節症を治療・予防しやすくなるのです。

④鎮痛剤を服用する

顎関節症の急性期には強い痛みを覚える場合が多いため、痛みが引くまでは鎮痛剤の服用をおすすめします。多くのケースでは数日以内に顎の痛みが和らぎ、少しずつ口を大きく開けるようになります。痛みが強い場合は無理に関節の運動などを行わず、安静にして過ごしましょう。

⑤冷シップで冷やす

強い痛みが引かない場合は、患部に冷シップをあてて冷やしましょう。冷シップがない場合は、氷水を入れたビニール袋を患部にあてて冷やすのも有効です。ただし冷やしすぎると逆効果になるため、連続して氷水をあてる時間は10分を限度にしてください。

まとめ

顎関節症の原因は歯ぎしり・食いしばり、ストレス、不良姿勢、噛み合わせ、そして顎に負担がかかる日常の行動などさまざまです。強い痛みを感じた場合は鎮痛剤を服用しながら様子を見て、関節の運動などを通じて少しずつ治療しましょう。

吉祥寺セントラルクリニックでは、あらゆる角度から顎関節症の治療を行っています。痛みが強い急性期の対応はもちろん、再発を防ぐための対策やアドバイスも行っておりますので、顎の不調を感じた際は当院にご相談ください。

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