噛む力を鍛える重要性・方法とは?口腔ケアで身体も健康に!
噛む力が衰えてしまうと、うまく食事が取れなくなったり誤嚥したりするため、全身の健康へ大きな影響を与えてしまいます。自分が噛める範囲での食事を繰り返していると、栄養バランスが偏ってしまうこともあるでしょう。
しかし、なかには「噛む力ってそんなに必要?」「とりあえず食事は取れるし気にならないけど……」と考えている方も少なくありません。
そこで今回は、噛む力を鍛える重要性について解説します。噛む力を鍛える具体的な方法もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
噛む力を鍛える重要性とは
年齢を重ねるごとに身体活動量が低下し、それにともない噛む力が低下してしまいます。オーラルフレイルの方(口腔機能の衰えている方)は健康な方に比べて死亡リスクが高まることや、要介護状態になりやすくなるということがわかっています。
噛む力を鍛えることで、以下のようなメリットが得られます。
食べ物を嚥下・消化しやすくなる
食欲の低下を防ぐ
栄養バランスの偏りを防ぐ
むし歯や歯周病の予防につながる
食べ過ぎを抑制し、痩せやすい身体になる
では、噛む力を鍛える重要性や、噛む力があることで全身に与える影響についてくわしく解説します。
食べ物を嚥下・消化しやすくなる
噛む力があると、食事の際に食べ物をしっかりと咀嚼できるようになります。しっかりと噛んだあとはスムーズに嚥下できるため、年齢を重ねても食事にストレスを感じることは少ないでしょう。嚥下とは、食べ物を口のなかで噛んで飲み込みやすい大きさに変えてから喉・食道を通して胃へ送り込むことです。
また、しっかりと咀嚼できると、消化酵素のアミラーゼを含むだ液の分泌が促されるため、消化しやすく胃腸への負担が軽くなります。
食欲の低下を防ぐ
噛む力が衰えていると顎が疲れやすくなるため、食事を楽しめない方も少なくありません。噛む力を鍛えることで、ある程度歯ごたえのあるものもしっかりと咀嚼でき、食事が億劫になることが減るでしょう。健康的な身体を維持するためには、きちんと食事を取ることが大切です。自分で歯ごたえのある食べ物などを組み合わせて調理する工夫などをすると、食事がより楽しめるかもしれません。
栄養バランスの偏りを防ぐ
思うように噛めないと、柔らかいものを好んで食べるようになるなどして、栄養バランスが偏ってしまうケースがあります。柔らかいものの代表格は炭水化物のため、栄養バランスが崩れるだけでなく、肥満の原因となってしまうこともあるでしょう。さらには、動脈硬化性疾患、心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な病気を招いてしまうこともあるため、十分な注意が必要です。
むし歯や歯周病の予防につながる
しっかりとよく噛むことで、口内でだ液の量が倍増します。だ液に含まれる免疫物質は、口内の細菌を減少させてくれます。だ液がたくさん分泌されていると、だ液による自浄作用により、むし歯や歯周病、口臭予防につながるでしょう。
食べ過ぎを抑制し、痩せやすい身体になる
噛む力があるとゆっくりとよく噛んで食事ができるため、満腹中枢が刺激され少ない量でも満腹感を得られるようになります。たくさん噛むことで抗肥満効果のある神経物質ヒスタミンが放出され、過剰な食欲を抑制できる作用も期待できます。早食いの予防にもつながるため、食べ物の食感や味わいを楽しみながら食事ができるようになるかもしれません。
噛む力を鍛える2つの方法
噛む力を鍛えるには、日ごろから歯ごたえのあるものを食べるなどの意識が大切です。衰えているなと感じた場合は、以下のような工夫をしてみましょう。
食材選び・調理方法を工夫する
ガムやグミで咀嚼トレーニングを行う
では、噛む力を鍛えるそれぞれの方法をくわしく解説します。
食材選び・調理方法を工夫する
噛む力を鍛えるために有効な方法のひとつとして、歯ごたえのある食材選びや調理法の工夫が挙げられます。たとえば、よく噛む必要のあるアーモンドやごぼう、鶏のなんこつなどの積極的な摂取で、噛む力を鍛える手助けになるでしょう。また、調理する際も柔らかくなり過ぎないよう意識し、ある程度歯ごたえが残るように調理することも大切です。
ガムやグミで咀嚼トレーニングを行う
咀嚼機能を向上させるトレーニングとして、ガムやグミを噛むのも有効です。ガムやグミをリズムよく左右両側で均等に噛むことで、咀嚼に必要な筋肉が鍛えられます。また、噛むことでだ液の分泌量が増えてむし歯予防にもつながります。ただし、ガムやグミを選ぶ際はむし歯になりにくいキシリトール配合のものを選ぶとよいでしょう。
噛む力以外に、舌や飲み込むパワーも鍛えよう
噛む力を鍛える以外にも、舌の動かし方や飲み込むパワー(嚥下力)を鍛えることで、より健康的な口腔内を目指せるようになります。舌や飲み込みのパワーを鍛える方法は、以下のようなものがあります。
口・舌の動きをスムーズにするトレーニング
飲み込むパワーを鍛えるトレーニング
舌のパワーを鍛えるトレーニング
では、舌や飲み込む力を鍛える方法をくわしく解説します。
口・舌の動きをスムーズにするトレーニング
口や唇の動きがスムーズになるようなトレーニングで、明瞭な発音につながるだけでなく、表情が豊かになる作用が期待できます。
代表的なトレーニングには、大きく口を動かしながら早口言葉を3回ほど繰り返しいってみましょう。やさしい早口言葉には「生麦生米生卵」があり、難しいものでは「隣の竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったので竹立てかけた」などがあります。その日の気分にあわせて使い分けてみてもよいでしょう。
飲み込むパワーを鍛えるトレーニング
食べ物を飲み込む筋力をアップさせることで、食事中のむせなどの改善につながります。飲み込みに問題がなくなると、食事を十分に楽しめるようになるでしょう。
具体的なトレーニング法は、口をゆっくりと大きく開けて10秒間キープし、しっかりと口を閉じて10秒間休憩します。この動作を1セットとして1日2セットを目安に行ってみましょう。
舌のパワーを鍛えるトレーニング
舌のパワーを鍛えると、誤嚥や食事中のむせなどの症状改善につながります。食事中によく誤嚥してしまう方などは、舌のパワーを鍛えるトレーニングをしてみましょう。
具体的なトレーニングは、舌を顎先に触れさせる感覚でベーッと伸ばします。続いて鼻先に触れる感覚で伸ばし、口の周りをぐるりと一周するように舌を動かします。他には、スプーンなどを舌に押し付けて、それに抵抗するように舌を挙げるトレーニングも有効です。
まとめ
噛む力が健康に大きく関わることについて解説しました。食事が問題なく取れていればあまり気にならない「噛む力」ですが、衰えてしまうと健康へさまざまな影響を与えてしまいます。噛む力だけでなく、今回紹介した口や舌のトレーニングもあわせて行ってみましょう。食材や調理方法の工夫も参考に、噛む力を鍛えることを習慣づけましょう。
吉祥寺セントラルクリニックでは、各種専門治療の総合的な歯科治療を行っています。一般歯科だけでなく、審美歯科や矯正歯科など、それぞれの分野に特化した専門スタッフと連携を取りながら幅広く対応しています。口内のトラブルや、通院する歯科医院でお悩みの方は、信頼できるホームドクターとして吉祥寺セントラルクリニックへお気軽にご相談くださいませ。
-
-
-
チームによる連携治療
-
保証制度
-
特別プログラム
- 症例写真
- 動画案内
- 体験談
-
Q&A
-
吉祥寺セントラルクリニック
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-18
ジョージフォーラムビル5F
※吉祥寺駅北口隣接
※サーティワンアイスクリームの
入っているビルの5Fです
アクセス