歯の寿命は50年?寿命を短くする3つの要因と延ばす方法を解説
歯の寿命は平均すると50~60年と言われています。しかし日ごろの過ごし方やメンテナンスによっては寿命を伸ばせますし、反対に寿命を縮めてしまう恐れもあるため要注意です。この記事では、歯の寿命を短くする要因と、歯の寿命を延ばす方法をいずれも解説するので、歯を長持ちさせるためのヒントとしてご参照ください。
歯の寿命は50~60年と言われている
はっきりとした研究結果はありませんが、一般論として歯の寿命は50~60年と言われています。ただしこれは平均値であり、部位によっても異なることもたしかです。平成28年に厚生労働省が行った調査から、年代別に見た20本以上の歯を持つ人の割合を見てみましょう。
【20本以上の歯を有する者の数および割合】
年齢層 | 総数 |
45~49歳 | 99% |
50~54歳 | 95.9% |
55~59歳 | 91.3% |
60~64歳 | 85.2% |
65~69歳 | 73% |
70~74歳 | 63.4% |
75~79歳 | 56.1% |
80~84歳 | 44.2% |
85歳~ | 25.7% |
出展:厚生労働省「平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要」
たしかに50~60歳前後から歯を失う人の数は増えてきますが、85歳以上でも全体の4分の1以上の方が20本以上の天然歯をキープできています。きちんと歯のお手入れをして、後述する「歯周病」「虫歯」「破損」を避けることで、平均よりも歯を長持ちさせることは可能です。
8020運動とは?
8020運動(ハチマルニイマルうんどう)は、80歳になっても自分の歯を20本以上持ち続けようという運動です。愛知県などで行われた疫学調査の結果をもとに厚生労働省と日本歯科医師会が提唱し、開始されました。
8020運動がスタートした平成元年当時の平均寿命は、男性が75.9歳、女性が81.8歳です。つまり8020運動は「20本以上の歯を一生涯持ち続ける」ことを目標に据えたものと考えられます。現在の平均寿命は男女ともに80歳を大きく超えており、より健康な高齢期を過ごすための運動として「8020運動」という言葉が使われる機会が増えてきました。
歯の寿命を短くする3つの要因
歯の寿命を短くする要因は主に3つあります。
<歯の寿命を短くする3つの要因>
- 歯周病
- 虫歯
- 破損
上記3つの要因がどのようにして歯の寿命を短くさせるのか、その仕組みや流れを見ていきましょう。
歯周病
歯周病とは、歯の周りで繁殖した歯周病菌が歯茎にダメージを与え、やがて歯を支える歯槽骨を溶かす病気です。歯周病は軽度・中度・重度と3つの段階にわかれ、重症化するまでは自覚症状がほぼ見られないこともあります。
歯周病が重度にまで達すると、歯を支える力が失われるため、少しの衝撃でも歯がグラグラと動くことがあります。咀嚼した際の衝撃や、舌で歯を触ったときの勢いで歯が抜けてしまうこともあるのです。ここまで進行すると治療も困難になり、やむなく抜歯に追い込まれる可能性が高いでしょう。
虫歯
虫歯が重症化した場合、有効な治療法は抜歯に限定されてしまいます。虫歯は歯周病と比べると痛みなどの自覚症状が出やすいものの、強い痛みを感じるようになったあとは治療の内容が重くなり、やむを得ずに抜歯を強いられるケースも多いため注意が必要です。
抜歯せずに治療できたとしても、詰め物の範囲が広ければもとの歯の多くを失ってしまいます。また、ブリッジによる治療を選択する場合は、虫歯と隣り合う健康な歯を削ったり、抜歯したりしなくてはなりません。虫歯を初期段階で発見・治療するためには、定期的に歯科健診を受診することをおすすめします。
破損
歯が抜けるに至る原因の多くが歯周病と虫歯ですが、破損により歯が抜けてしまうケースも見られます。たとえば交通事故にあったり、スポーツをしている際に衝突したりなど、あまりに強い衝撃を受けた場合は、歯が折れたり欠けたりしてしまうのです。
虫歯や歯周病と違い、このような突発的なアクシデントは避けようがありません。しかし折れにくい・欠けにくい歯を作るための工夫ならできます。口腔ケアを欠かさずに行ったうえで、カルシウムやリンなどのミネラル類やタンパク質をバランスよく摂取して、丈夫な歯を作りましょう。
歯の寿命を延ばす3つの方法
歯の寿命を延ばす3つの方法をご紹介します。
<歯の寿命を延ばす3つの方法>
- 規則正しい食生活を送る
- 自宅でセルフケアを行う
- 歯科医院でメンテナンスを行う
いずれも基礎的なことではありますが、極めて重要なポイントです。
規則正しい食生活を送る
規則正しい食生活を送ることが何よりも大切です。だらだら食べ続けると虫歯になりやすい環境が続き、歯を失うきっかけを作ってしまいます。たとえば夕食を取り、歯磨きをしてから寝るまでの間に間食をすると、歯が汚れたまま翌朝を迎えることになるため要注意です。
甘いものや柔らかいものばかりを食べるのもよくありません。虫歯菌・歯周病菌などの細菌は糖分を栄養にして増殖しやすく、柔らかいものばかりを食べると顎の骨が退化しやすくなるためです。先述したように歯にとってよい栄養素も充分に取り、規則正しい食生活を送りましょう。
自宅でセルフケアを行う
虫歯や歯周病を防ぐためには、歯磨きなどのセルフケアを欠かさずに行うことが重要です。食べ物のかすなどが原因で歯に生じる歯垢(プラーク)には、およそ300種類・1億個もの細菌が存在します。歯垢を放置すると固まって歯石になり、自分では取れなくなるため、その前にセルフケアを行いましょう。
歯と歯の間に挟まったごみが取りにくい場合は、歯間ブラシなどを歯ブラシと併用して使い、汚れを落としてください。歯磨きは可能な限り毎食後に行うよう心がけ、難しい場合は水で口をすすぐなどして欠かさずにセルフケアをしましょう。
歯科医院でメンテナンスを行う
先述したとおり、歯石は自宅のセルフケアだけでは除去しきれません。頑固な汚れを取るためには専門的な治療が必要です。定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、セルフケアでは落としきれない汚れをなくしましょう。歯科医院で定期健診を受ければ、万が一虫歯・歯周病にかかっていたとしても、早期発見・早期治療へと移行できます。
【注意】「歯をとにかく残せばいい」わけではない
天然歯は多く残るに越したことはありませんが、それはあくまでも健康な状態ならばの話です。口内の状況によっては、歯をとにかく残せばいいわけではなく、歯を抜くのがベストな場合もあります。気になる歯がある場合は歯科医院の先生に相談して検査を受け、適切な判断をあおぎましょう。
まとめ
歯の寿命は一般的に50~60年と言われています。歯の寿命を短くする原因は主に「歯周病」「虫歯」「破損」の3つです。セルフケアやメンテナンスを定期的に行い、規則正しい生活を心がけることで、歯の寿命を伸ばしやすくなるでしょう。
吉祥寺セントラルクリニックでは、各医療機関と連携して治療を行っています。各分野の専門家が患者様の歯の状態を正確に確認し、最適な治療の提案が可能です。非抜歯を基本としながらも、インプラント治療などを臨機応変に実行できるため、口腔内のお悩みはすべて当院にお聞かせください。
-
-
-
チームによる連携治療
-
保証制度
-
特別プログラム
- 症例写真
- 動画案内
- 体験談
-
Q&A
-
吉祥寺セントラルクリニック
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-18
ジョージフォーラムビル5F
※吉祥寺駅北口隣接
※サーティワンアイスクリームの
入っているビルの5Fです
アクセス