虫歯の原因は、細菌です。細菌の塊(プラーク、歯垢)が食べ物に含まれる糖を栄養として酸を放出し、歯を溶かしてしまうのが「虫歯」です。虫歯にならないためには、1.虫歯の原因となるプラーク(歯垢)を取り除くこと、2.虫歯になりにくい環境を作ることなどが必要です。
1.虫歯の原因(プラーク)を取り除く
「毎日歯磨きをしているのに虫歯になってしまった」という経験がありませんか?
実は歯ブラシだけではプラーク(歯垢)を完全に除去することができず、磨き残した部分に虫歯が出来てしまうのです。
歯ブラシ
まずは、歯ブラシで歯の表面と歯周溝の汚れを取り除きます。力強くこすってもプラーク(歯垢)は落ちません。歯ブラシの角度を変え、1本1本丁寧に磨かなければ磨き残しが出てしまいますので、歯科衛生士によるブラッシング指導を受け、正しい歯磨きを毎日丁寧に行うようにしましょう。
デンタルフロス、糸ようじ、歯間ブラシ
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを落とすことが出来ません。歯ブラシが届かない歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使って落とします。ご自身の歯にあった物を正しく使用しないと汚れが残ったり、歯肉を傷つけてしまうこともありますので、必ず歯科医院で指導を受けるようにしてください。
歯科医院でのメンテナンス
プラーク(歯垢)はおよそ24時間から36時間で歯石に変わります。歯石自体は虫歯の原因とはなりませんが、歯石が付着していることでプラーク(歯垢)が溜まりやすくなったり、歯磨きが不十分になったりします。
歯石は歯ブラシやデンタルフロスなどでは落とせません。定期的に歯科医院でクリーニングやPMTC、歯石除去(スケーリング)などのメンテナンスを受け、歯石やプラーク(歯垢)をしっかりと除去するようにしましょう。
2.虫歯になりにくい環境を作る
歯磨きをしっかり行っても、お口の中が虫歯になりやすい環境の方が虫歯を防ぐのは難しいです。
食生活・生活習慣の改善
虫歯菌が食べ物に含まれる糖を酸に変え、その酸が歯を溶かして虫歯になります。食後一定の時間が経つとだ液が酸を中和して虫歯菌が繁殖しにくい状態に戻しますが、間食が多い方や食事の時間が不規則な方は酸性の状態が長く続くため、虫歯リスクが高まります。
出来るだけ間食はしない、食事は決まった時間に摂るなど、生活習慣を改善することで虫歯リスクを低くすることが出来ます。
歯並び・かみ合わせの改善
歯の隙間が多い方やデコボコの歯並びの方は、食べ物が歯の隙間に詰まりやすい、歯ブラシが届きにくいなど、磨き残しが多くなりがちです。かみ合わせが悪い方は歯に無理な力がかかって弱くなり虫歯リスクが高まることがあります。
矯正治療・かみ合わせ治療で歯並びやかみ合わせを改善することで、虫歯リスクを軽減することが出来ます。