矯正治療の目的は、永久歯(大人の歯)の歯列やかみ合わせを機能的に正しくすることです。年齢が若いうちに始められた方が早くに治療が終了し、後戻りもしにくいという利点がございますが、遅く始められたからと言って仕上がりに違いが生じることはございません。最近では60代の方が矯正治療を行われることも多くありますし、重度の歯周病で歯並びがガタガタになった場合には、インプラント治療だけではなく矯正治療で歯列を整えることも出来ます。
装置が目立たない矯正、短期間で終えることができるスピード矯正、治療期間が限られている場合に気になるところだけ整える部分矯正など、患者様の症状やご希望に合わせた治療方法をご提案しております。「装置が目立つ」「治療期間が長い」と言う理由で矯正歯科の治療をためらわれていらっしゃる方は、一度ご相談にいらしてください。
目立たない矯正治療
唇側矯正(表側矯正)
金属またはセラミックやプラスチックで出来た矯正装置を歯の表側(唇側)に取り付けて行う矯正治療です。透明に近い審美ブラケットをお選びいただけば、表側に装置をつけていてもほとんど気になることがございません。
唇側矯正(表側矯正)は、矯正治療の中では、最も一般的で歴史が深いものですので、症例や装置の種類が豊富にあり、治療的にも最も確立されているのが特徴です。
当クリニックを受診される成人の患者様のほとんどが唇側矯正をご希望されます。
舌側矯正(裏側矯正)
※当クリニックでは、現在、舌側矯正は行なっておりません。
矯正装置を歯の裏側(舌側)に取り付けて行う矯正治療です。表側から装置が見えないという利点がございますが、唇側矯正(表側矯正)と比べると、費用が高い・治療期間が長くなる・微調整が難しいためかみ合わせをしっかりと仕上げることが難しい、という欠点がございます。また歯の裏側に装置がつくため、装置がかなり気になります。発音障害や口内炎も起こりやすいという欠点もございますので、患者様によっては精神的に参ってしまい唇側矯正(表側矯正)に切り替える方もおられるのが現状です。
こういった理由から当クリニックでは、舌側矯正(裏側矯正)をおすすめしておりません。
マウスピース矯正
透明なプラスチックシートで作ったマウスピースを歯にはめ、少しずつ歯を動かしていく矯正治療で、比較的軽症な方に適用されます。歯を動かす段階ごとに、何種類かのマウスピースを作る必要がございます。
治療期間を短縮できる矯正治療
矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療
顎の骨に埋入したミニインプラントを固定源とすることで効率よく歯列を動かし、短期間で治療を終えることが出来る矯正治療です。通常の矯正治療より若干(数万円)高価になりますが、治療期間を大幅に短縮できるという利点がございます。
部分矯正
結婚式や就職の面接など大切なイベントが迫って治療期間が限定されているけれど、歯を削るセラミック治療以外の方法で歯並びの改善を希望される方には、部分矯正を適用できる場合がございます。部分矯正では、前歯のデコボコや隙間、八重歯など極端に歯並びが悪い部分だけを整えることが出来ます。